Colum西野弘の時々刻々

「伸び代と堕ち代」2017年03月02日

まだまだ「伸び代がある」という言葉を日頃皆さまもお使いになることがあるかと思います。この言葉は決して古くから使われているものではなく、2005年頃からスポーツ界で使われるようになり、一般に拡がったと言われています。

「のびしろ(伸び代)」という言葉の意味は、能力を出しきっておらず、これから発展したり成長したりする“可能性”があるということであり、スポーツ選手などを励まし、さらなる成長を期待する意味で使われ始めたようです。

今回この言葉の事をコラムに書く気になったのは、あるお客様から伺ったお話しがきっかけでした。

先日、当社のお客様であるアフラックさんが生命保険業界において日本で初のCOPC認証を取得され、その認証授与式とパーティーにお招きを受け参加いたしました。今回アフラックさんは東京と神戸の5業務で認証取得され、式には社長をはじめ幹部の皆さまと各現場の責任者やSVの方々がお集まりになっていました。

認証式後のパーティーでは、各業務センターの代表の方がお一人ずつ、COPC認証のプロセスの経験について非常に臨場感あるお話を披露されました。

その中のお一人が、プロシードのシニアコンサルタントに「まだまだ伸び代がある組織です、認証まで頑張ってください」と何度も言われ、伸び代があるのだから必ず認証まで頑張ろうと、チーム内でこの「伸び代」という言葉が浸透したとのお話をされたのです。

そこでこの週末、辞書を引いてみると、「伸び代」は以下のように説明をされていました。

【伸び代、伸びしろ(のびしろ)】
伸び代の「代(しろ)」は、のり代、縫い代などと同様に、ある用途や作業のための余分に取ってある部分のことをいう。そこから「伸び代」とは、会社や人について、発展したり成長したりする余地、可能性を意味している。

改めてこの言葉は非常に良い言葉で、最近やや過剰なほど耳にする「おもてなし」より深い意味があると思い、今回コラムで取り上げることにしたのです。

もともと「伸び代」は新しい組織や若い人に向ける言葉のようですが、昨今のように変化・進化が激しい時代は常に新しい事への挑戦が必要なわけで、その意味でもますます大事な言葉であると感じます。

どのような人も組織もその限界を知って毎日を過ごすことはないわけで、そこにPDCAやISOやCOPCなど色々なマネジメントの手法を一つの物差しにして、それぞれの目標に向かっていることと思います。とは言え、重要なことは認証やPDCAそのものではなく、常に自分の無限の可能性をひとり一人またはそれぞれの組織がしっかり見つめながら不断の努力をしていくことです。

逆に、認証や点数の目標に到達したことで、伸び代の可能性を自ら止めてしまっている人や組織もあるのではないでしょうか。

当社もお客さまに伸び代があると励ましていながら、自らの伸び代をしっかり見つめて努力する事を怠ってはいけないと改めて感じました。

また、「伸び代」があるということは、それ以上の「堕ち代」すなわち堕落する余地があることを忘れてはならないと思います。

これは日本の大きな課題でありますが、長らく点数主義を続けて来たために、100点に限りなく近い点数になるとせっかく130点150点を目指せる能力を持ちながら、そこで満足してしまい、その結果、他の人がまさに伸び代を伸ばして成長するとあっという間に追い抜かれてしまうという事態が起こります。

すなわち、意識をしていなくとも結果として「堕ち代」になってしまうこともあるのです。

アフラックさんのスピーチでも「認証はあくまでスタートラインであり、これからの日々の努力が大切」とお話をされていました。まさに伸び代はその言葉の中にあり、我々も再度この意味深い日本語の意味するところを大事にしつつ、日々の活動をして行きたいと考えさせられる認証式でした。

 

 

西野弘株式会社プロシード 取締役

平成3年 株式会社プロシードを設立。総務省次世代携帯ビジネスモデル研究会会員、沖縄県産業復興審議会委員、スウェーデン王国王立サムハル社会福祉事業団日本代表、2001年未来基金会長(ビルゲイツ印税基金)を務める。

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