Colum大場美智子

研修の組みたてかた~ADDIEモデルで考える~2017年11月30日

皆さんの中で、こんなことでお悩みの方はいらっしゃいませんでしょうか?
 
・古くからある研修カリキュラムをそろそろリニューアルしたい・・・
・今ある研修、イマイチ効果があるのか疑問、ちょっと見直したい・・・
・そもそも研修らしい研修ってないし、そろそろ新たに作りたい・・・
 
今回は研修の組み立て方についてお話したいと思います。
 
私が前職で社内研修を専門的に担当する部署にいたころ、先輩社員によくこんなことを言われたのを覚えています。
 
「(研修の)手段から入るな、必ず目的から考えろ」
 
つまり、新たに研修を組み立てるときに、「講義のあとロープレで進めるのがいいんじゃない?」とか「グループディスカッションを中心に、まとめは講義で」のように、研修の「手段(講義やロープレ、ディスカッション)」を先に考えるのではなく「何のための研修なのか?」「何を教えるのか?」という研修の目的を先に考え、そのための手段としてどのような方法を取るのが最適なのか検討しなさい、
という意味でした。あれから何年も経ちますが、この言葉は研修に限らず、多くの場面で役立っているなぁと感じます。
 
~ADDIEモデル~
さて私の先輩の格言はさておき、本日は効果的な研修デザインの手法をご紹介したいと思います。皆さんは「ADDIEモデル」という言葉をご存じですか?
ADDIEとは、次の5つの単語の頭文字から来ています。
 
Analysis 分析
Design 設計
Development 開発
Implementation 実施
Evaluation 評価
 
Analysis 分析
ここではまず、研修の必要性(ニーズ)を考えます。
そもそも、なぜ、何のために、誰に、何を教えるのか?そして、それは本当に研修で教える必要があるのか?例えば、ツールの使い勝手やナレッジを整理するなど別の方法で解決しないのか?あるいは研修と並行して検討すべき点はないのか?など、現状を分析して明らかにします。研修の必要性を確認できたら、「何をどこまで教えるのか」という学習の目標を決めて、その目標をクリアしたことを何で証明するのか?などの評価基準を決めます。
 
Design 設計
「Analysis 分析」で決めた学習の目標を達成するために、何をどこまで、どれくらいの時間をかけて、どのような方法(手段)を使って教えるのか?を検討し、研修の設計図を描きます。そのためにはどのような研修コンテンツが必要で、どのような例話や練習問題を組み込むのか等を考えます。
 
Development 開発
「Design 設計」で設計した通りに研修を作っていきます。
全部自前で作る場合もありますが、例えば、一部分は、優良な市販の書籍を購入して用いる等の方法もあります。また「どのように教えるのか」というトレーナーズガイド等もあわせて作成しておくと、予期せぬ状況でトレーナーが交代となった場合でもスムーズに引継ぎができます。
 
Implementation 実施
「Development 開発」で作成した研修を実施します。
トレーナ―ズガイド等に従って研修を進めると、研修の目的や、学習の目標、教え方(手法)や練習問題の分量などが、トレーナーによって異なる等のブレを防ぐことができます。
 
Evaluation 評価
研修の目的に沿って、設計・開発した研修を実施した結果、どうだったかを評価します。受講者は学習の目標に到達できたか、スケジュールに無理はなかったか、コンテンツ、例話や練習問題、トレーナーの教え方は適切だったか等を評価し、もし課題が見つかった場合には、再び「Analysis 分析」して、改善を図ります。
 
このように、PDCAサイクル同様、A→D→D→I→E→Aと繰り返すことでよりよい研修としていくことができます。
 
実際のところは、「(研修の)手段から入るな、必ず目的から考えろ」とかつて私の先輩が言ったように、気を付けないと「講義で教えて、あとはロープレやればいいかな」と手段から入ってしまうことが多いと思います。皆さん、改めて研修を組み立てるときは、ぜひ、「Analysis 分析」から着手してみてください。
 
 

大場美智子

大手コールセンターエージェンシーに入社後、CSR業務、QC/トレーナー、SV、品質管理部門、教育部門での業務を経て、 2015年9月よりプロシードに参加。お客様の満足につながるクオリティマネジメントの実現を目指し、皆さまと一緒に取り組んでまいります

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