モチベーションをマネジメントする (1/2)

 2018.10.31  武居正子

センター運営や品質の向上のためには、モチベーション・マネジメントは欠かせない活動のひとつです。
モチベーションの低下が要因となって離職率が増加して、センター全体のパフォーマンスに影響してしまうこともあります。

コンサルティングをしていて、「スタッフのモチベーションが上がらなくて困っている」とか、「これ以上なにかスタッフに負担をかけるとモチベーションの低下が心配」など、
スタッフのみなさんのモチベーションを懸念するあまり、クライアント様が有効なマネジメント施策に躊躇してしまう、ということがあります。

でも今回は、モチベーションそのものをどのようにマネジメントするか、という発想で考えてみましょう!


モチベーション・マネジメント 5つのポイント

センター運営や品質の向上のためには、組織や個人としてもモチベーション・マネジメントは欠かせません。

みなさんの組織やご自身のモチベーションの維持・向上のために、どのようなことを日ごろ心がけていらっしゃいますか。
今回から、何回かにわけて思考に沿ったモチベーション・マネジメントのポイントを5つご紹介していきます。

1.「内的動機づけ」こそがモチベーションの源泉
モチベーションには、「内的動機づけ」と外的動機づけ」の2つが存在します。

・「内発的動機づけ」は、頑張ろうと意欲が高まり物事に取り組むこと
内発というのは、心の中から湧き上がってくるようなモチベーションです。
心の中から湧き上がってくるような、意外に楽しい・面白いと思えるような、そんなモチベーションのことです。
その動機づけには、本人がこれに詳しくなりたい、こういう自分になりたいと、自ら強く思うようにしていくことが必要です。
・「外発的動機づけ」は、外部環境からの刺激によって自分の気持ちに変化が起こり、取り組もうとする意欲が高まること
昇進・昇格や、昇給がみこめるとか、この仕事が終わったらパーティーがある、休暇があるみたいなことが外的な刺激といえます。

なんとなく感じていただけるかもしれませんが、外発的動機づけはどちらかというと劇薬的に効くこともあるんですが、永続的ではないんですね。
それに対して、内的動機づけは静かに、だけどずっと水が流れ出る泉のようなものかもしれません。
モチベーション・マネジメントの第1ポイントは、「内的動機づけ」をどのように実践するかです。
やることそのものに意義を見いだせるからです。自分は何を達成したいのかについて、組織としても個人としてもしっかり考える機会があるなら、
自らの内的動機が見つけやすくなります。
地道だけど有効なのは、ひとつひとつの仕事とセンター組織の目標がどのような関係があるのかを理解することであり、
なにかができるようになることで単純にポジションが昇進すればいいということではなくて自分の長いキャリアプランのなかで意味づけられることです。
さらに人から言われて動くより、自分の意思で決めたほうが責任感も芽生えるという効果もあります。


2.目標は小さな単位で設定する!
心理学的には、「成果は大きいが、できる可能性の低い目標」よりも「成果は小さいが、達成できる可能性の高い目標」を設定しなければなりません。
できれば、夏休みの宿題も最後の何日かで、いきなり全部のドリルをするんじゃなくて、計画的に1日ずつできる目標を設定したほうがしっかりこなせます。
大きな目標はできるだけ細分化して、達成感を繰り返し味わえるようにすることをお勧めします。
「達成することへのよろこび」を積み重ねることは、次へのステップアップの励みにもなります。


3.目標にも2タイプある
どうしたいのか、どうなりたいのかという目標をどのように設定するかによって、モチベーションも大きく変わってきます。
実は、目標には2タイプあります。「マスタリー目標」と「パフォーマンス目標」です。
「マスタリー目標」は、「ご自身のスキルや能力の向上を重視する目標」です。
これまで持っていないスキルの開発や、新しい業務やプロジェクトの遂行であれば、新しいチャレンジが目標であり、失敗を恐れないこちらの目標が向いていると思います。
「パフォーマンス目標」は、「高いパフォーマンスを示す結果を重視する目標」です。定常的に任されている業務に対して期待されるパフォーマンス目標はこちらですね。
スタッフの目標を設定する際には、部門目標や事業計画からチーム目標やグループ目標に落とし込んでいくのですが、
その際にこの2つのタイプの目標がバランスよく織り込まれているか、確認したいですね。

COPC規格でも、規格要求項目3.6「スタッフのパフォーマンス管理」の中で、オペレーターの包括的なパフォーマンス評価の実施を求めており、
3.7「スタッフからのフィードバックの管理」ではスタッフのモチベーションに重要な影響があるスタッフからのフィードバックに対して効果的な改善措置をとることと同時に、
オペレーターやスーパーバイザーという現場のスタッフの体系的なキャリアパスの構築を求めています。

組織としてのコンタクトセンター・パフォーマンスにもスタッフのモチベーション管理に対する効果的なマネジメントアプローチを求めているのですね。
今回は、モチベーション・マネジメントの5つのポイントのうち、3つをお話ししました。
次回は残りの2つについてご紹介します。

 

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